モッタイナイを勘違いしていませんか?
本屋さんに行くと、「整理術」を扱った本がたくさんありますが、それだけ多くの人が「モノを捨てられない」「整理できない」という悩みをかかえ、現状をなんとかしたいと思っているんですよね。
・・・にもかかわらず、ついつい余計なものを買って しまい、ますます家の中が散らかってしまうのが現実。
私も身に覚えがありますが、まさに「わかっちゃいるけどやめられない」の世界ですよね。
モッタイナイは、心のせめぎ合い
「なぜモノを捨てられないのか?」というと、答えはとてもシンプル。
モッタイナイ!からなんですよね。
どんなにいま使っていないモノでも、捨てようと思った途端、
「まだ使えるし・・・」 「壊れていないし・・・」 「高かったし・・・」
「やっぱり、モッタイナーイ!」
こんな心のせめぎ合いを繰り返し、結果的に手放すことができずに捨てられないのです。
モッタイナイの意味とは?
そもそも、「モッタイナイ」とは。
一般的に「物の価値を十分に生かしきれておらず無駄になっている」状態やそのような状態にしてしまう行為を、戒める意味で使用される。 ーWikipediaよりー
モノが少なかった時代を生きてきた世代の人にとって、苦労して手に入れたモノは手放すことができない大切なモノでした。
高齢の方がなんでも取っておく生活をしているのは、そんな時代を経験しているからです。
たとえば、戦時中は仕立ての良い着物が、もんぺになったり、赤子のおしめになったり、使い古されてボロボロになったモノも雑巾にして使いました。
最後は釜と一緒に燃料として燃やし、自然消滅。
こんな風に形を変えて、モノは使いきれなくなるまで使い切ってきたわけです。
つまり、とことん使うことが、本来のモッタイナイの意味なんです。
「これでもかっ!」というぐらい消費することなんですよ。
しまいこんでいることこそ、モッタイナイ!
この意味を知っている人は、「モッタイナイから捨てない!」と、ため込んでしまうことは大きな間違いだと知っています。
ところが、「せっかく手に入れたモノを手放してはいけない」→「手放すのは良くないこと」と認識していると、いつまでもモノを捨てられないんです。
部屋の床を見えなくし、クローゼットをギュウギュウにしまっているのは、ほかならぬ「モッタイナイ」の勘違いなのです。
モッタイナイなら、しまい込まずにどんどん使ってあげる。
しまい込んでいるモノは、無駄になっている状態だということを意識することが大事なんですよ。