【実家の片付け】捨てない親を説得するには?
年をとると体力も弱ってきますし、判断力・決断力も少しづつ弱ってきます。
そのため片付けが面倒になり、いつの間にかモノで溢れた空間になってしまう高齢者宅は少なくありません。
整理収納サポートのご依頼をいただく方の中には、実家の親が片付けられなくて困っているという人も多く、今回も、「モノが捨てられない親の意識を何とか変えられないか」というご依頼をいただき伺ってきました。
実家に帰るたびにモノが増えている
ご依頼いただいた娘さんが、「いつも実家に帰ると部屋がモノだらけでストレスが溜まるんです」とのこと。
70代のご両親のお宅は、娘さんが独立したのをきっかけにリフォームし、夫婦で暮らすには十分広い2LDKのマンションです。
ところが、もともと捨てられないタイプのお父さんが知り合いの引っ越しのお手伝いに行くと不要なモノを貰てきてしまうのだとか。
リビングにはもらってきた収納ケースや家具が無造作に置かれ、とても部屋を圧迫していました。
子供が説得しても効果なし
娘さんとしては、躓いて転んだり骨折したら大変だし、少しでも老後を快適に暮らしてほしいと思っているので、「片付けた方がいいよ」と何度も説得してきたそうです。
しかし、何を言っても効果がなく、一緒に暮らすお母さんもあきらめ状態になってしまったとのことでした。
そこで今回、父の日のプレゼントと
もっと物に対する執着を減らして、捨ててもいい、 いらないものが過剰にない生活は快適だと思って終活を自分でスタ ートできるように、そのきっかけを作ってあげたいと思っています 。
今回のゴールは「自覚すること」
本当は一気に不要なものを捨てて綺麗にしたいところですが、本人に困ったという意識がないので難しいですね。
ただ、家族は非常に迷惑をしているのは事実なので、いかに不要なモノが家に多いかということを自覚してもらえるようにサポートすることを心掛けました。
お父さんがか片付けたいと思っている場所を聞くと、自分の部屋にある書類の束をスッキリしたいということでしたので、まずはそこに着手。
勝手に作業しては不愉快でしょうが、本人が気になっているところであれば気分よくいっしょにやってもらえますからね。
子どもから見たら「そこじゃなくて、邪魔なのはこっちでしょ!」と思っても、あくまでもそこに住んでいる人の気持ちを優先した方がいいですよ。
ついにスペースの無駄を自覚
お父さんの気になっていたスペースを整理していたら、段ボールがたくさん積みあがっていたんですね。
中には書類がたくさん溜まっているのかと思ったら、なんと全部空っぽ!
単純に段ボールが捨てられなくて積み上げていたんですね。
その段ボールを全部処分すると、ぽっかりと広いスペースができ、部屋中に散らばっていた書類がすべて収まりました。
部屋も広くなって、通れなかった通路もまっすぐ歩けるようになったんです。
「いや~、無駄な使い方してたねえ」とお父さん。
要らないモノがこんなに部屋にあったのかと作業したことで自覚していただけたようです。
実家の片付けはこのように少しづつ意識を変えていくことが大切なんですね。
だからこそ元気なうちに興味を持っていただくこと。
そのために、親子だけでなくアドバイザーという第三者が加わることで作業しやすくもなるんです。
長い時間片付けをすると疲れてしまうので、1ヵ所綺麗になったところで「また困ったことがあったら連絡してくださいね」とお伝えして帰ってきました。
今後は、娘さんと一緒に頑張ってくれるそうです。
少しづつ片付けを続けて、毎日を快適に過ごせるお部屋にしてくださいね。