ためないブログ

片付けが苦手な方のお手伝いをしています。

【ペットの病気と向き合う】大切な猫が悪性繊維肉腫になったら。

わが家で飼っている猫は2匹とも高齢で、先日その1匹に病気が見つかりました。

いろいろ思うことはありますが、結果を受け入れ飼い主としての責任を持って向き合っていこうと思います。

大事なペットが病気になったとき、みなさんはどうされますか?

病気の経過

最初の異変に気づいたのは、今年の夏。(2017年7月)

口の周りをやけに気にする様子を見て「エサが挟まったのかな?」と思い見てみると、左の下顎(歯茎のあたり)に赤い発疹ができていました。

まさか病気とは思わず「自然に治るのだろう」と気楽に思っていたのですが、一向に治る気配がなく、かかりつけのクリニックに連れて行くことに。

先生は「見ただけではわからないので組織を採取し、病理検査をしてみましょう」とのことでした。

本来は麻酔を打ってから組織を取るのだそうですが、わが家の猫はとてもおとなしく診察台の上でもジッとしているので「このまま採取しましょう」とのこと。

ペンチのようなもので腫瘍を挟み引きちぎるような感じです。

恐らく相当痛かったのではないかと思いますが、泣きもせず、逃げ出しもせず、じっと耐えていました。

「ごめんね、ごめんね...」

腫瘍を早く見つけてあげられなかったこと。

こんなつらい検査をしなければならないこと。

飼い主としての至らなさに謝ることしかできませんでした。

検査結果は

1週間後、先生から聞かされた病名は『悪性の繊維肉腫』

これは人間にも犬にも発症するガンの一種で、体の柔らかい部分の組織に存在しているコラーゲンを生み出す細胞が悪性化して どんどん広がっていく病気なのだそうです。

治療方法は手術で腫瘍だけを取り除いても再発する可能性が非常に高く、下顎ごと取り除かなければならないとのこと。

その上で放射線治療抗がん剤治療を行い、頻繁に病院に通う必要があるとのことでした。

しかも、顎がなくなるので食事は胃婁(いろう)になると聞いて、頭が真っ白に・・・もうパニックです。

病気のこと、治療方法のこと、費用のこと、、、なによりも猫が感じているであろう体の負担を想像すると、その後の先生の話が頭に入りませんでした。

飼い主としての判断は

その後、セカンドオピニオンを求め別のクリニックにも行きましたが結果も治療方針もまったく同じ。

「ああ、もうこの子は良くなることは無いんだ」という事実を受け止めるしかありませんでした。

もう16歳という老猫、これ以上辛い思いをさせたくありません。

私がその病気になったら「自分だったらこうして欲しい」という考えから、あえて積極的な治療はせず苦痛を和らげる緩和ケアをしてもらおうと決めました。

仮に手術をして余命が伸びたとしても、好きなものも食べられず、身体も動かせない生活になったら、生きている意味はあるのか。

一方で、治療をしない選択はただの放置なのではないか。

治療の選択は凄く難しいことでしたが、住み慣れた場所でなるべく一緒に時間を過ごせるのが幸せなのではないかと私は思っています。

最後まで向き合う

今でも日ごとに大きくなる腫瘍をみると「本当にこれで良かったのか」と罪悪感を感じることがあります。

腫瘍が口の中であるため、最後は食べられなくなり衰弱して亡くなっていくそうです。

きっと、想像以上に辛い毎日だと思います。

しかし生きていれば、かならず死はやってきます。

どんな状況になっても、大切な家族として「最期を看取れてよかった」と思えるように、病気を受け入れていきたいと思っています。

どうかみなさんの大事なペットが、これからも幸せに暮らせますように。

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